
第二新卒採用は、新卒採用の難化や早期離職の増加を背景に、多くの企業から注目を集めています。本記事では、第二新卒の定義や特徴、既卒・中途との違いを整理したうえで、採用のメリット・デメリット、具体的な採用手法、採用時の注意点まで解説します。
目次
第二新卒とは 第二新卒の定義 第二新卒の年齢範囲 第二新卒の特徴 第二新卒と既卒・中途の違い 既卒との違い 中途採用との違い 新卒採用との違い 第二新卒が注目される理由 新卒採用の難化 早期離職者の増加 柔軟な人材確保ニーズの高まり 第二新卒採用のメリット 教育コストの削減 自社環境への適応力の高さ 通年採用の実現 第二新卒採用のデメリット 即戦力としての限界 早期離職のリスク 前職の企業文化の影響 第二新卒の採用手法 第二新卒向け求人サイトの活用 転職エージェントの利用 新卒採用との同時募集 ダイレクトリクルーティングの活用 第二新卒採用時のポイント 前職選択理由の確認 退職理由の深掘り 志望動機とキャリアビジョンの確認 入社後のフォロー体制の整備 第二新卒採用でよくある課題 応募者不足の問題 見極めの難しさ 採用業務の負担増加 採用業務の負担増加にはアウトソーシングの活用がおすすめ まとめ第二新卒という言葉はよく耳にするものの、実際にどのような人材を指すのか、明確に説明できる方は意外と少ないかもしれません。ここでは、第二新卒の定義や年齢範囲、特徴について解説します。
第二新卒とは、新卒として企業に入社した後、比較的短期間で転職活動を行う若手社会人を指します。学校卒業後に一度は正社員として就職したものの、何らかの理由で早期に退職し、再び就職活動を行う人が該当します。社会人としての基礎を身につけている段階でありながら、学生とは異なる実務経験やビジネスマナーを持ち合わせている点が特徴です。企業側から見ると、ポテンシャルと柔軟性を兼ね備えた人材として注目されています。ただし、法律や公的な定義があるわけではなく、企業や業界によって捉え方には若干の違いがあります。
第二新卒の年齢範囲は、一般的に22歳から26歳程度とされています。大学や専門学校を卒業してから数年以内の若手層が中心で、新卒で入社し1年から3年ほどで転職を考えるケースが多く見られます。企業によっては27歳や28歳までを第二新卒とみなす場合もありますが、年齢が上がるにつれて中途採用として扱われることが一般的です。採用担当者としては、年齢だけでなく社会人経験の長さや前職での業務内容もあわせて確認し、自社の求める人材像に合致するかを見極めることが大切です。
第二新卒の特徴として、社会人としての基礎的なスキルやビジネスマナーを身につけている点が挙げられます。実際に企業で働いた経験があるため、基本的な業務の流れや社内ルールへの理解があります。また、より自分に合った環境やキャリアを求める意欲が強く、成長意欲や柔軟性が高い傾向があります。一方で、社会人経験が浅いため、専門性はまだ十分でない場合もあります。採用する際は、第二新卒のポテンシャルや吸収力、自社での成長可能性に着目し、長期的な視点で育成を考えることが重要です。
第二新卒を採用する際には、既卒や中途採用、新卒採用との違いを理解しておくことが大切です。それぞれの区分には特徴や採用時のポイントが異なるため、自社に合った人材を見極めるためにも違いを押さえておきましょう。
第二新卒と既卒は、どちらも新卒入社から間もない若手層を指すことが多いですが、大きな違いがあります。第二新卒は一度企業に正社員として入社し、短期間で転職を考える人材で、1年から3年程度の社会人経験を持っています。一方、既卒は学校を卒業した後、正社員としての就業経験がない、またはアルバイトや派遣など非正規雇用で働いていた人が該当します。そのため、既卒は社会人としての基礎的なビジネスマナーや業務経験が十分でなく、入社後の教育やフォローがより重要です。第二新卒は短期間でも社会人経験を積んでいるため、職場でのコミュニケーションに慣れている点が強みとなります。
中途採用は、一定期間以上の社会人経験を持つ人材を対象としています。第二新卒も広い意味では中途採用に含まれますが、経験やスキルの面で大きな違いがあります。中途採用は即戦力としての活躍を期待され、専門的な知識や実務経験、マネジメント経験などが求められます。一方、第二新卒は社会人経験が浅く、専門スキルや実績はまだ十分ではありませんが、柔軟性や成長意欲が高く、企業文化への適応力も期待できます。採用方針に合わせて、即戦力なら中途採用、将来的な成長や自社へのフィット感を重視するなら第二新卒を選択することがポイントです。
新卒採用は、学校を卒業したばかりの学生を対象に行われます。新卒は社会人経験がないため、入社後の研修や教育を通じて一から育てることが前提です。一方、第二新卒はすでに社会人としての基礎を身につけており、ビジネスマナーや業務の流れを理解している点が大きな違いです。また、新卒採用は決まった時期に大量採用を行う傾向がありますが、第二新卒は通年で採用できるため、採用計画の柔軟性が高まります。第二新卒は就職活動や社会人経験を経ているため、仕事やキャリアに対する考え方がより現実的です。
近年、「第二新卒」という言葉を耳にする機会が増えています。新卒採用や中途採用だけでは人材確保が難しくなっている今、第二新卒の存在が企業から注目されている理由を解説します。
多くの企業が直面しているのが新卒採用の難しさです。少子化の影響で新卒学生の数が年々減少し、企業間の採用競争は激化しています。特にITやSaaSなど成長産業では、優秀な学生の獲得が一段と難しくなっています。学生側も就職活動の情報収集が容易になり、複数社から内定を得て比較検討する傾向が強まっています。そのため、内定を出しても辞退されるケースが増え、採用計画通りに人材を確保できない企業が少なくありません。こうした状況で、すでに社会人経験を持つ第二新卒は新たな採用ターゲットとして注目されています。
早期離職者の増加も第二新卒が注目される背景にあります。新卒で入社したものの、数年以内に退職する若手社員が増えているのが現状です。背景には、働き方やキャリア観の多様化、企業と個人のミスマッチ、職場環境への不満などさまざまな要因があります。こうした早期離職者は、社会人としての基礎を身につけており、再チャレンジの意欲も高い傾向にあります。第二新卒として転職市場に現れることで、企業側も新たな可能性を持った人材と出会うことができます。
企業側の人材確保に対する考え方も変化しています。事業環境の変化が激しい現代では、従来の新卒一括採用や中途採用だけでは、必要なタイミングで必要な人材を確保するのが難しくなっています。特に中小企業やベンチャー企業では、即戦力とポテンシャルを兼ね備えた人材を柔軟に採用したいニーズが高まっています。第二新卒は、社会人経験がありながらも新しい環境に適応する柔軟性を持っているため、こうした企業の要望にマッチしやすい存在です。
第二新卒の採用には、企業にとってさまざまな魅力があります。ここでは、第二新卒採用の主なメリットについて解説します。
新卒採用では、社会人としての基礎教育から業務の研修まで、多くの時間とコストがかかります。しかし第二新卒の場合、前職で社会人経験を積んでいるため、基礎的な教育コストを大幅に抑えることができます。ビジネスマナーや基本的な業務の流れを一から教える必要がなく、実務に直結した指導に集中できます。限られた人事リソースや教育担当者の負担を軽減し、効率的な人材育成が可能となります。
第二新卒は、社会人としての基礎を持ちながらも、まだ柔軟な思考や吸収力を持っています。前職での経験を活かしつつ、新しい環境や文化にも比較的スムーズに適応できる点が魅力です。特に成長中の企業や変化の多いIT・SaaS業界では、変化に前向きに対応できる人材が求められます。第二新卒は、前職で得た知識やスキルを活かしつつも、自社のやり方や価値観に馴染みやすいため、組織への定着や活躍が期待できます。
新卒採用は時期が限られているため、採用活動が一時期に集中しがちです。一方で、第二新卒は通年で転職活動を行っている人が多く、企業側も年間を通じて柔軟に採用活動を進めることができます。これにより、急な人員補充や事業拡大など、タイミングに応じた採用が可能となります。特に人事リソースが限られている中小企業にとっては、採用活動の分散による負担軽減や、計画的な人材確保がしやすくなる点が大きなメリットです。
第二新卒の採用には多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。ここでは、第二新卒採用の注意点について解説します。
第二新卒は社会人経験があるとはいえ、その期間は1年から3年程度と短いことが多いです。そのため、業務の基本的な流れやビジネスマナーには慣れていても、専門的なスキルや高度な実務経験はまだ十分に身についていません。ITやSaaS業界のように業務内容が高度化・多様化している企業では、即戦力としての期待値と現実のギャップが生じやすいでしょう。プロジェクトの主担当や顧客折衝など、一定以上の経験や判断力が求められるポジションを任せるには、まだ早いと感じることもあります。
第二新卒は一度転職を経験しているため、キャリアに対する価値観や転職への心理的ハードルが低い傾向があります。そのため、入社後に「思っていた環境と違った」と感じた場合、再び早期に離職してしまうリスクが高い点は注意が必要です。特に、前職での離職理由が曖昧だったり、自己分析が不十分なまま転職活動をしている場合は、同じような理由で短期間のうちに退職してしまうことも考えられます。採用時には、候補者の志望動機やキャリアビジョンを丁寧に確認し、入社後のミスマッチを防ぐ工夫が求められます。
第二新卒はすでに一度社会人経験を積んでいるため、前職の企業文化や仕事の進め方が身についています。自社の文化や価値観と大きく異なる場合、適応に時間がかかったり、摩擦が生じることもあります。特に、前職が大企業で入社先が中小規模やベンチャーの場合、意思決定のスピードやコミュニケーションの取り方、業務の進め方などに大きな違いがあることが多いです。面接時に候補者の柔軟性や適応力、自社の価値観への共感度をしっかりと見極めることが大切です。
第二新卒を採用する際には、従来の新卒や中途採用とは異なるアプローチが求められます。ここでは、第二新卒採用に適した代表的な手法について解説します。
第二新卒の採用を考える企業にとって、専用の求人サイトを活用することは非常に有効です。こうしたサイトは、社会人経験が浅い若手層をターゲットにしているため、求職者の志向やキャリア観に合った求人情報を掲載できます。一般的な転職サイトと比べて、第二新卒ならではの悩みや希望に寄り添ったコンテンツが多く、応募者とのマッチング精度も高まります。自社の魅力や成長環境、教育体制などを分かりやすく伝えることで、応募者の関心を引きやすくなります。
転職エージェントは、第二新卒採用でも強い味方となります。エージェントは求職者の経歴や希望を丁寧にヒアリングし、企業側のニーズに合った人材を紹介してくれます。第二新卒の場合、社会人経験が浅く自己分析やキャリア設計に悩む方も多いため、エージェントのサポートが大きな安心材料となります。企業にとっても、書類選考や面接調整などの業務を一部任せられるため、少人数の人事チームでも効率的に採用活動を進められます。
第二新卒の採用は、新卒採用と同時に進めることも効果的です。新卒採用の時期に合わせて第二新卒向けの募集を行うことで、幅広い層の応募者にアプローチできます。特に、内定辞退や早期離職が多い場合には、第二新卒を補完的に採用することで、組織の人員計画を柔軟に調整しやすくなります。
ダイレクトリクルーティングは、企業が自ら求職者にアプローチする採用手法です。第二新卒層は転職市場での動きが活発なため、スカウト型のサービスやSNSを活用して直接アプローチすることで、優秀な人材と出会えるチャンスが広がります。自社の魅力や成長機会を具体的に伝えることで、受け身の応募では出会えない層にもリーチできます。
第二新卒を採用する際には、前職での経験や価値観、将来への意欲など、さまざまな観点から丁寧に見極めることが大切です。ここでは、第二新卒採用を成功させるために押さえておきたいポイントについて解説します。
第二新卒の候補者が最初に選んだ職場や業界には、必ず何らかの理由や動機があります。その選択理由を丁寧に聞き取ることで、本人の価値観や仕事に対する考え方、将来の方向性を知ることができます。どのような思いで前職を選んだのかを掘り下げることで、本人の志向性や行動の一貫性が見えてきます。また、前職選びの軸が自社の求める人物像と合致しているかどうかも重要なチェックポイントとなります。
第二新卒の採用では、前職を短期間で離職した理由をしっかりと把握することが欠かせません。退職理由には、職場環境や仕事内容のミスマッチ、人間関係の悩み、キャリアへの迷いなど、さまざまな背景が隠れています。単に「合わなかった」といった表現だけでなく、どのような状況や出来事があったのか、どんな気持ちで退職を決断したのかを丁寧に聞き出しましょう。本人が自分の経験をどのように振り返り、今後にどう活かそうとしているかを見極めることが大切です。
第二新卒の採用では、応募者がなぜ自社を選んだのか、どのようなキャリアを描いているのかを明確に確認することが大切です。志望動機が具体的で、自社の事業内容や価値観にしっかり共感しているかを見極めることで、入社後の定着や活躍につながります。将来的にどのような役割を担いたいのか、どんなスキルを身につけたいのかといったキャリアビジョンも重要なポイントです。本人の目標や成長意欲が自社の方向性と合致しているかを確認しましょう。
第二新卒は新卒と比べて社会人経験があるものの、前職での経験が十分でない場合も多く、入社後のサポート体制が重要となります。業務の習得や社内文化への適応をスムーズに進めるためには、定期的な面談やメンター制度、研修プログラムの充実など、きめ細やかなフォローが欠かせません。入社後のフォロー体制をしっかり用意することで、第二新卒の定着率向上や早期戦力化につながり、企業全体の成長にも貢献します。
第二新卒採用を進める中で、多くの企業が直面する課題があります。ここでは、代表的な悩みについて解説し、最後にその解決策としてアウトソーシングの活用についてもご紹介します。
第二新卒は新卒や中途と比べて市場全体の人数が限られているため、応募者が集まりにくいという課題があります。特にITやSaaS業界など成長分野では、即戦力を求める企業が多く、第二新卒層の取り合いが激しくなりがちです。また、第二新卒という言葉自体がまだ十分に浸透していないため、求職者側が自分に合った求人を見つけにくいという現状もあります。求人情報の発信方法や自社の魅力の伝え方を工夫しないと、採用活動が長期化してしまうことも少なくありません。
第二新卒は社会人経験が浅く、前職での実績やスキルが十分に可視化されていない場合が多いです。そのため、書類や面接だけで本当に自社に合う人材かどうかを見極めるのは簡単ではありません。早期離職の理由やキャリアへの考え方など、表面的な情報だけでは分からない部分も多く、採用担当者の悩みの種となります。新卒のようにポテンシャル重視で見るべきか、中途のように即戦力として期待するべきか、評価基準が曖昧になりやすい点も、見極めの難しさを生んでいます。
少人数の人事チームで運営している中小企業では、第二新卒採用を新たに始めることで、採用業務全体の負担が一気に増えることがあります。新卒・中途採用と並行して第二新卒の募集や選考を行う場合、求人票の作成や応募者対応、面接日程の調整など、細かな業務が積み重なり、担当者の負担が大きくなります。また、第二新卒特有のフォローや入社後のサポート体制を整える必要もあり、通常業務との両立が難しくなることもあるでしょう。
採用業務の負担を軽減し、より効率的に第二新卒採用を進めるためには、アウトソーシングの活用が有効です。専門の採用代行サービスを利用することで、求人媒体への掲載や応募者対応、面接調整などの煩雑な業務をプロに任せることができます。これにより、限られた人事リソースをコア業務や候補者とのコミュニケーションに集中させることができ、採用活動全体の質も向上します。
株式会社ゼロインでは、採用を含む人事・総務のアウトソーシングサービスを提供しています。常駐サポートやスポット対応、オンライン支援など、柔軟な対応形態が特徴で、企業の状況やニーズに合わせた支援が可能です。採用業務の負担軽減や効率化をお考えの際は、ぜひアウトソーシングの活用をご検討ください。
第二新卒採用は、社会人経験が浅いながらも基本的なビジネスマナーを身につけた人材を、柔軟なタイミングで確保できる有効な採用手法です。教育コストの削減や通年採用の実現、高いポテンシャルへの期待など、多くのメリットがあります。
一方で、即戦力としての限界や早期離職のリスク、前職の企業文化の影響など、注意すべき点も存在します。採用時には、前職選択理由や退職理由を丁寧に確認し、志望動機やキャリアビジョンが自社と合致しているかを見極めることが重要です。また、入社後のフォロー体制を整え、早期離職を防ぐ仕組みづくりも欠かせません。採用業務の負担が増える場合は、アウトソーシングの活用も検討しましょう。限られた人事リソースを有効活用し、効率的かつ質の高い採用活動を目指すことが大切です。






