中途採用とは?新卒採用との違いやメリット・デメリット、採用の流れを解説

人材不足が深刻化する中、即戦力となる中途採用の重要性が高まっています。本記事では、中途採用の基本的な意味から新卒採用との違い、注目される背景、メリット・デメリット、具体的な採用フローまで詳しく解説します。

中途採用とは

中途採用とは、企業が新卒以外の社会人経験者を対象に人材を募集し、採用する方法です。近年、企業の人材戦略において中途採用の重要性が増しており、多くの組織が積極的に取り組んでいます。

中途採用の意味

中途採用とは、すでに社会人として働いた経験がある人材を対象に、企業が新たな戦力として採用することを指します。学校を卒業して初めて就職する新卒採用とは異なり、転職や再就職を希望する人が応募の対象となります。

中途採用では、応募者がこれまでに培ってきた実務経験や専門知識、スキルが重視されます。企業側は即戦力となる人材を求めており、入社後すぐに業務を任せられることが期待されます。また、年間を通じて随時募集が行われ、企業の人員補充や新規事業の立ち上げなど、さまざまなタイミングで実施されるのが特徴です。

キャリア採用との違い

中途採用とよく似た言葉に「キャリア採用」がありますが、両者には違いがあります。キャリア採用とは、主に即戦力となる高度な専門性や豊富な経験を持つ人材を対象にした採用を指します。つまり、キャリア採用は中途採用の一部に含まれる概念です。

中途採用は広く社会人経験者全般を対象としますが、キャリア採用は特に専門性や実績を重視する傾向が強いのが特徴です。管理職や専門職、プロジェクトリーダーなど、特定のスキルや経験が求められるポジションで実施されることが多くなっています。

中途採用と新卒採用の違い

中途採用と新卒採用は、企業が人材を確保するうえで代表的な2つの方法ですが、それぞれに特徴があります。採用時期や求めるスキル、選考プロセス、育成コストの観点から両者の違いを解説します。

採用時期の違い

新卒採用は、大学や専門学校などを卒業する学生を対象とし、毎年決まった時期に一斉に行われます。多くの企業では、春に入社する新卒社員を前年の夏から秋にかけて募集し、選考を進めます。

一方、中途採用は、企業が必要とするタイミングで随時行われます。人員の補充や新たな事業展開など、状況に応じて柔軟に採用活動を開始できるため、採用時期に大きな制約がありません。

求めるスキル・経験の違い

新卒採用では、社会人経験がない学生を対象とするため、専門的なスキルや実務経験よりも、将来性やポテンシャル、人物面が重視されます。入社後に基礎から育成する前提で採用するため、柔軟性や成長意欲、コミュニケーション力などが評価されます。

中途採用は、即戦力となる人材を求めるケースがほとんどです。すでに社会人経験を持ち、特定の業務や職種での実績や専門スキルがあることが重視され、現場で直ちに活躍できる人材が期待されます。

選考プロセスの違い

新卒採用の選考プロセスは、エントリーシートや適性検査、複数回の面接など、段階を踏んで進められることが多いです。集団面接やグループディスカッションなども取り入れられます。

一方、中途採用の選考は、応募から内定までの期間が短く、スピーディーに進むのが特徴です。書類選考や面接の回数も少なく、実務経験やスキルの確認が中心となります。

育成コストの違い

新卒採用の場合、入社後に基礎から教育を行う必要があるため、育成にかかるコストや時間が大きくなります。研修やOJTを通じて、社会人としてのマナーや業務知識を一から身につけてもらう必要があります。

中途採用は、すでに社会人経験や専門スキルを持つ人材が多いため、育成コストを抑えやすいというメリットがあります。即戦力として早期に現場で活躍してもらえるため、企業の成長スピードにも良い影響を与えます。

中途採用が注目されている背景

近年、多くの企業が中途採用に力を入れるようになっています。その背景には、社会やビジネス環境の変化が大きく影響しています。企業を取り巻く環境が目まぐるしく変化する中で、柔軟で迅速な人材確保が求められるようになりました。ここでは、中途採用が注目される主な理由について解説します。

労働人口の減少と人材不足

日本では少子高齢化が進み、働く世代の人口が年々減少しています。これにより、企業は新卒採用だけでは必要な人材を十分に確保できなくなってきました。特に中小企業や地方の企業では、採用活動を行っても応募が集まりにくい状況が続いています。人材不足が深刻化する中で、経験やスキルを持つ中途採用者の存在は、企業にとって貴重なものとなっています。限られた労働力を有効活用するため、即戦力となる中途採用への期待が高まっているのです。

終身雇用制度の変化

かつて日本では、一度入社した企業で定年まで働き続ける終身雇用が一般的でした。しかし、経済のグローバル化や企業の経営環境の変化により、終身雇用制度は徐々に形を変えています。転職が当たり前となり、個人が自分のキャリアを主体的に選ぶ時代へと移り変わりました。企業側も、必要なタイミングで必要な人材を柔軟に採用することが求められています。

即戦力ニーズの高まり

ビジネス環境が目まぐるしく変化する現代では、企業が新しい事業やサービスを迅速に展開することが求められます。そのため、入社後すぐに活躍できる即戦力人材へのニーズが高まっています。新卒採用では育成に時間がかかる一方、中途採用であれば、短期間で組織力を強化できます。

DX推進による専門人材の需要増加

デジタル技術の進化により、多くの企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しています。DXを実現するためには、ITやデータ分析、システム開発など、専門的な知識や経験を持つ人材が不可欠です。こうした分野の人材は新卒だけでは十分に確保できず、即戦力となる中途採用者への期待が高まっています。

中途採用で求められる人材・スキル

中途採用では、企業が即戦力として活躍できる人材を求める傾向が強くなっています。実務経験や専門性だけでなく、変化に柔軟に対応できる力や円滑なコミュニケーション能力も重視されます。

即戦力となる実務経験

中途採用の最大の特徴は、入社後すぐに業務を任せられる即戦力を求めている点です。企業は、これまでの職務経験や実績を重視し、現場で必要とされるスキルや知識をすでに身につけている人材を歓迎します。同じ業界や職種での経験がある場合、業務の流れや専門用語を理解しているため、短期間で成果を出しやすいと考えられます。

高い専門性・スキル

特定分野における高い専門性やスキルも大きな強みとなります。ITやマーケティング、経理など、専門知識が求められる職種では、即戦力としてのスキルセットが重視されます。資格や実績がある場合は、採用の際に有利に働くことも多いです。近年ではデジタル化やグローバル化が進む中で、語学力や最新のツールを使いこなす力も求められています。

適応力・柔軟性

中途採用で活躍するためには、変化する環境に素早く適応できる柔軟性も欠かせません。新しい職場では、これまでのやり方や価値観が通用しない場面も多くあります。既存のルールや文化を尊重しつつ、自分の経験や知識をうまく融合させる力が求められます。

コミュニケーション能力

社内外のさまざまな人と円滑にやり取りできるコミュニケーション能力も重視されます。新しい職場では、既存メンバーとの信頼関係を築くことが重要です。自分の意見を分かりやすく伝える力や、相手の話をしっかりと聞く姿勢が求められます。

中途採用のメリット

中途採用には、企業が成長し続けるためのさまざまなメリットがあります。新卒採用とは異なる視点や経験を持つ人材を迎えることで、組織全体に新しい風を吹き込むことができます。企業の競争力を高め、事業の成長を加速させる重要な手段として、中途採用のメリットを理解しておきましょう。

即戦力人材の確保

中途採用の最大の魅力は、すぐに現場で活躍できる即戦力人材を確保できる点です。すでに社会人経験や専門的なスキルを持つ人材は、入社後すぐに業務を担当できるため、教育や研修にかかる時間を大幅に短縮できます。特に、急な人員補充や新規プロジェクトの立ち上げなど、スピード感が求められる場面では、中途採用の即戦力性が大きな強みとなります。業務の停滞を防ぎ、継続的な成長を実現するために不可欠な存在です。

採用・育成コストの削減

中途採用は、採用から育成までにかかるコストを抑えやすいというメリットもあります。すでに業務経験があるため、基礎的な教育や長期間の研修を省略できることが多いです。その結果、企業側の負担が軽減され、効率的に人材を戦力化できます。

組織の活性化

新しい価値観や多様な経験を持つ中途入社の社員が加わることで、組織全体が活性化します。既存の社員だけでは気づきにくい課題や改善点を指摘してくれることもあり、社内の雰囲気や業務プロセスに良い刺激をもたらします。異なる業界や職種で培った知見を共有することで、チームの視野が広がり、柔軟な発想や新しいアイデアが生まれやすくなります。

専門知識・ノウハウの獲得

特定の分野に精通した専門知識やノウハウを持つ人材を迎え入れることができます。外部から新しい知識や技術を取り入れることで、社内のスキルアップや業務効率の向上が期待できます。また、これまで自社にはなかったノウハウを吸収することで、事業の幅を広げたり、新たなサービス開発に挑戦したりすることも可能になります。

中途採用のデメリット

中途採用には多くのメリットがある一方で、企業が注意すべきデメリットも存在します。ここでは、中途採用を進める際に押さえておきたい主なリスクや課題について解説します。

企業文化へのミスマッチリスク

中途採用では、即戦力となる人材を獲得できる反面、企業文化や価値観とのミスマッチが起きやすい点が課題です。すでに他社での経験や独自の価値観を持った人材が入社するため、企業が大切にしている考え方や働き方に違和感を覚えたり、組織の雰囲気に馴染めなかったりするケースも少なくありません。

既存社員との軋轢の可能性

中途採用者が加わることで、既存社員との間に軋轢が生じることもあります。特に、同じ部署やチームに配属された場合、これまでのやり方や人間関係に変化が生まれるため、既存社員が戸惑いを感じることもあるでしょう。受け入れる側の準備が不十分だと、コミュニケーションのすれ違いや業務の進め方を巡る意見の対立が起きやすくなります。

高額な採用コスト

中途採用は、採用活動にかかるコストが高額になりやすい点もデメリットの一つです。求人広告の掲載費や人材紹介会社への手数料、面接や選考にかかる人件費など、さまざまな費用が発生します。特に専門性の高いポジションや即戦力人材を求める場合、年収の20%から30%程度の紹介手数料が発生することも珍しくありません。

早期離職のリスク

中途採用では、入社後の早期離職が発生しやすいというリスクもあります。入社前の期待と実際の業務内容や職場環境にギャップがあると、短期間で退職を選択するケースが見受けられます。早期離職が続くと、再度採用活動を行う必要が生じ、さらなるコストや業務負担が発生します。

中途採用の流れ

中途採用の流れは、計画から入社までいくつかの段階に分かれています。それぞれのステップを丁寧に進めることで、企業と応募者双方にとって納得のいく採用が実現しやすくなります。

採用計画の策定

まず最初に行うのが採用計画の策定です。どの部署でどのような人材が必要なのか、採用人数や求めるスキル、経験などを明確にします。また、採用の目的や時期、予算などもこの段階で整理しておくことが大切です。

求人票の作成

次に、具体的な求人票を作成します。仕事内容や応募条件、求める人物像、待遇などを分かりやすく記載することがポイントです。魅力的な求人票は、良い人材の応募を集める第一歩となります。

募集・応募受付

求人票が完成したら、実際に募集を開始します。自社のホームページや求人サイト、人材紹介会社など、複数のチャネルを活用して広く情報を発信します。

書類選考

応募者から提出された履歴書や職務経歴書などの書類をもとに、書類選考を行います。求めるスキルや経験、人物像に合致しているかを慎重に見極めます。

面接・選考

書類選考を通過した応募者には、面接や適性検査などの選考を実施します。面接では、これまでの経験やスキルだけでなく、企業文化への適応力や人柄も確認します。

内定・条件提示

選考を通過した応募者には、内定を出し、雇用条件を提示します。給与や勤務開始日、福利厚生などの詳細をしっかりと説明し、双方が納得できるように調整を行います。

入社手続き

内定承諾後は、入社に向けた手続きを進めます。必要書類の提出や各種手続きの案内、入社日までのフォローなどを行い、スムーズな入社をサポートします。

中途採用を成功させるポイント

中途採用を成功させるためには、採用活動の各段階で工夫や配慮が求められます。明確な採用要件の設定から、求人情報の作成、選考プロセスの工夫、入社後のフォローまで、押さえておきたいポイントを解説します。

明確な採用要件の設定

まず大切なのは、どのような人材を求めているのかを明確にすることです。業務内容や担当する役割、必要なスキルや経験、人物像などを具体的に言語化しましょう。採用要件が曖昧だと、応募者とのミスマッチが起こりやすくなり、選考の効率も下がってしまいます。

魅力的な求人情報の作成

求職者の目に留まる求人情報を作成することが重要です。仕事内容や求めるスキルだけでなく、会社の特徴や働く環境、キャリアパス、福利厚生なども具体的に伝えましょう。自社の魅力や強みを分かりやすく表現することで、応募意欲の高い人材を集めやすくなります。

スピーディーな選考プロセスの構築

中途採用市場では、優秀な人材ほど複数の企業から声がかかるため、選考のスピードが大きな差となります。書類選考や面接の日程調整、合否連絡など、各プロセスをできるだけ迅速に進めることが大切です。

オンボーディングの充実

採用後のオンボーディングも、中途採用を成功させるうえで欠かせません。新しい職場に早くなじみ、力を発揮してもらうためには、入社後のサポート体制を整えることが重要です。業務の引き継ぎや研修、メンター制度の導入など、段階的にフォローできる仕組みを用意しましょう。

中途採用業務でよくある課題と解決策

中途採用業務は、企業の成長に欠かせない一方で、担当者にとってはさまざまな課題がつきものです。ここでは、現場でよく直面する悩みとその解決策について解説します。

採用業務の工数増加による負担

中途採用では、求人の作成から応募者対応、選考、内定通知まで多岐にわたる業務が発生します。特に複数のポジションを同時に募集する場合や、応募者が増える時期には、担当者の負担が一気に増大します。日々の業務と並行して採用活動を行うことは、時間的にも精神的にも大きなプレッシャーとなりがちです。

面接調整や書類管理の煩雑さ

応募者一人ひとりの面接日程調整や、履歴書・職務経歴書などの書類管理が煩雑になりやすいです。特に複数の候補者や面接官が関わる場合、スケジュール調整だけで多くの時間を取られてしまいます。採用管理システムの導入や、業務の一元管理が効果的です。

入社手続きの複雑化

採用が決まった後の入社手続きも、中途採用業務の中で大きな負担となるポイントです。社会保険や雇用契約書の作成、各種申請書類の準備など、細かな作業が数多く発生します。手続きのミスや遅れは、入社予定者の不安や信頼低下につながるため、正確かつ迅速な対応が求められます。

バックオフィス業務のアウトソーシングならゼロイン

中途採用を含むバックオフィス業務の課題を解決したい場合、専門サービスの活用が有効です。株式会社ゼロインでは、採用支援から人事、総務、労務まで、企業のバックオフィス業務を幅広くサポートしています。

常駐サポート、スポット対応、オンライン支援など、企業のニーズに合わせて柔軟な対応が可能です。業務の可視化や改善提案も含めた総合的な支援により、担当者の負担を軽減し、コア業務に集中できる環境を実現します。

まとめ

中途採用は、即戦力人材を確保し、企業の成長を加速させる重要な採用手法です。新卒採用とは異なり、実務経験や専門性が重視され、随時柔軟に実施できる点が特徴です。労働人口の減少や終身雇用制度の変化、DX推進などを背景に、その重要性はますます高まっています。

即戦力人材の確保や採用・育成コストの削減、組織の活性化といったメリットがある一方で、企業文化へのミスマッチや早期離職のリスクなどの課題も存在します。成功させるためには、明確な採用要件の設定、魅力的な求人情報の作成、スピーディーな選考プロセス、充実したオンボーディングが重要です。

採用業務の工数増加や面接調整、入社手続きの複雑化といった課題に対しては、業務の効率化やアウトソーシングの活用も有効な選択肢となります。企業の状況や課題に合わせて最適な中途採用の仕組みを構築し、優秀な人材を迎え入れることで、組織の持続的な成長を実現していきましょう。自社に適した採用戦略を見極め、実行することが成功への第一歩です。

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