業務の属人化とは?リスクや原因、解消方法を詳しく解説

業務の属人化とは?リスクや原因、解消方法を詳しく解説

退職者や休職者が出た時に初めて気づくことも多いのが、社内や組織における、業務の「属人化」です。担当者が1人のみの業務が多かったり、分業体制で業務を行っていたりすると生じやすく、普段通り業務を行っている時には気づきにくい問題です。

本記事では、総務を中心にバックオフィス業務のアウトソーシング、コンサルティングサービスを25年以上提供しているゼロインが、業務の属人化によって生じるリスクとその原因や、属人化させてはいけない業務、解消する方法について幅広く解説します。業務の属人化が起きていると感じている方や、属人化が生じないための対策を早めに行っておきたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

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業務の属人化とは

業務の属人化とは、ある業務の手順や方法を理解し、遂行できるのが特定の社員のみになってしまっており、他の社員では業務を把握できていない、遂行できない状態になっていることを指します。属人化は、ネガティブな文脈で使用されることが多く、属人化が引き起こすリスクも存在します。

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属人化のリスク

業務の属人化によるリスクは、さまざまありますが、ここでは代表的な3つのリスクについて紹介します。属人化させてしまうと、このようなリスクが生じてしまうことを認識しておきましょう。

属人化のリスク1:属人化している社員の休職時や退職時に業務に対応できない

属人化によるリスクの1つ目は、属人化している社員の休職時や退職時に、誰かが代わりになってすぐに業務に対応できないことです。属人化している社員が急にいなくなった際に、その業務に対応しなければならないという状況が発生しても、誰も対応することができなくなってしまいます。そうなると、業務の進行が遅れたり、プロジェクトの遂行が困難になったりと、非常に大きな影響が生じてしまいます。社員の休職や退職は、突発的に生じることもあるため、日頃からこのようなリスクを考えておく必要があります。

属人化のリスク2:ノウハウが社内に蓄積されず、引き継ぎに時間がかかる

属人化によるリスクの2つ目は、ノウハウが社内に蓄積されず、引き継ぎに時間がかかることです。属人化している業務というのは、手順書やマニュアルが整備されておらず、担当者の頭の中にのみマニュアルがあるため、社内にナレッジやノウハウが蓄積されません。そのため、担当者が代わる場合には、実際に業務を行いながらの口頭での引き継ぎになってしまうため、時間がかかり、引き継ぎ漏れの可能性が高まります。また、引き継ぎを行う側の社員も、これまでは自身の経験や勘に頼りながら業務を行っていた可能性もあるので、やり方を他者に引き継ぐのに苦労することもあります。

属人化のリスク3:ミスやトラブルに気付きにくいため、品質管理ができない

属人化によるリスクの3つ目は、属人化している業務で発生するミスやトラブルに気付きにくいため、品質管理ができないことです。業務が属人化していると、その業務におけるミスやトラブルが発生しても、担当者以外が気づけないという事態が起きます。そうすると、ミスやトラブルが発覚するまでに時間がかかったり、担当者がミスやトラブルを隠そうとしたりする事態も起きかねません。こうなってしまうと、適切な品質管理を行うことは難しくなり、顧客満足度や信頼度が低下してしまう恐れがあります。

属人化の原因

さまざまなリスクを生じさせることのある属人化ですが、属人化が起きてしまう背景には原因が必ずあります。ここでは、属人化を引き起こす原因を3つ紹介します。ここで紹介しているようなことが社内や組織内で生じていないか、振り返ってみましょう。

属人化の原因1:業務に追われており、情報共有に回す時間がない

属人化する原因の1つ目は、担当者が業務に追われており、情報共有に回す時間がないということです。担当者としても、マニュアルを作成するなどして、可能な限り属人化を避けようと考えていても、日々の業務に追われており、情報共有のための時間や余裕を生み出せないことがあります。そうしているうちに、目の前の業務がどんどん属人化してしまい、自身が退職する頃には、多くの業務が属人化してしまっているということも少なくありません。

属人化の原因2:マニュアルの作成方法や業務の共有方法が分からない

属人化する原因の2つ目は、マニュアルの作成方法や業務の共有方法が分からないということです。原因1と同じく、担当者としても属人化を避けたいとは考えていても、実際、属人化をなくすために自身がどのような行動を取ればいいのか分からないということも可能性としてありえます。例えば、マニュアルを作成しようと考えていても、どのような手順で作成したら良いのか、どの程度の情報量を盛り込んだら良いのかが分からないため、手をつけられないということも、属人化の原因として挙げられます。

属人化の原因3:社員が自身の地位や成果を守ろうとしている

属人化する原因の3つ目は、社員が自身の地位や成果を守ろうとしているということです。これは原因1や2とは異なり、担当者が恣意的に属人化を解消させないようにしているため生じる原因です。自分にしかできない業務を抱えているという優越感や、会社から必要とされている実感を得たいがために、担当者が自ら属人化を進めてしまうということも起きえます。

属人化させてはいけない業務

属人化のリスクや原因について紹介してきましたが、専門業務など属人化してしまうのが仕方ない業務があることも事実です。しかしながら、会社には属人化させてしまうことで大きな悪影響をもたらしてしまう業務もあります。ここでは、そんな属人化させてはいけない代表的な3つの業務を紹介します。

属人化させてはいけない業務1:バックオフィス業務

属人化させてはいけない業務の1つ目は、バックオフィス業務です。バックオフィス業務とは、総務や経理など、会社内で裏方として行われている業務です。バックオフィス業務は、契約書の処理や、在庫の発注管理など、誰もが同じ品質で行う必要があるため、特定の担当者に属人化をさせてはいけない業務です。

属人化させてはいけない業務2:自社製品やサービスの説明業務

属人化させてはいけない業務の2つ目は、自社製品やサービスの説明業務です。自社製品やサービスについての基本説明は、どの担当者でも同じように話さなければなりません。WEBサイトやパンフレットで見た情報と違う内容が話されたり、担当者によって言っていることが違っていたりすると、顧客は混乱してしまうだけでなく、不信感を抱いてしまいます。そのため、営業や販売など、顧客に自社製品やサービスの説明を行う業務は属人化させないように注意しましょう。

属人化させてはいけない業務3:トラブルやセキュリティへの対応業務

属人化させてはいけない業務の3つ目は、トラブルやセキュリティへの対応業務です。この業務が特定の社員に属人化してしまうと、他の社員がトラブルやセキュリティに関するノウハウや対応策を持たなくなってしまいます。そうすると、属人化している社員が不在の際には、すぐにトラブルに対応することができなかったり、担当者によってトラブル対応に差が生じてしまったりします。そのため、トラブルやセキュリティへの対応業務は属人化させないようにしましょう。

属人化を解消する方法

リスクが大きい属人化ですが、どのようにすれば解消できるのでしょうか。ここでは、属人化を解消するための方法を3つ紹介します。自身の力で属人化の解消を目指している方は、ここで紹介している方法も試してみることをおすすめします。

属人化を解消する方法1:業務フローの可視化

属人化を解消する方法の1つ目は、業務フローの可視化です。業務フローの可視化は、業務の全体像を把握するために有効な方法です。業務フローを明確にすることで、業務の手順や役割、他の業務との関係性を理解しやすくなります。業務フローを可視化しておくことで、これまで担当者の頭の中のみにあった情報を、誰でも目で見て理解できるようになります。

属人化を解消する方法2:手順書やマニュアルの作成

属人化を解消する方法の2つ目は、手順書やマニュアルの作成です。業務フローの可視化だけでは効果を感じづらい場合は、手順書やマニュアルなどの成果物を作成することが有効です。手順書やマニュアルには、業務の手順や注意点、完成図などを記載していきます。手順書やマニュアルを整備しておくことで、担当者から直接手取り足取り業務を教わる必要もなくなり、必要な情報を簡単に入手し、業務を円滑に行うことができます。

属人化を解消する方法3:社内での情報共有を促す仕組みの整備

属人化を解消する方法の3つ目は、社内での情報共有を促す仕組みの整備です。方法1と2では、手法の話をしましたが、手法のみではなかなか属人化を解消するには至らないこともあります。属人化解消の取組を推進するには、社内で業務に関する情報共有がしやすい仕組み作りを行いましょう。属人化のリスクを伝える勉強会の開催や、マニュアルのフォーマット配布など、社員が積極的に属人化解消の取組を行える環境を整えていきましょう。

属人化の解消ならゼロインにお任せ

業務が属人化してしまう原因や、属人化の解消方法について紹介してきました。しかしながら、実際に社内のみで属人化解消の取組を推進しようとしても、協力が得られなかったり、反発が起きたりすることも考えられます。そこでおすすめしたいのが、外部サービスの活用です。ゼロインでは、総務業務の属人化を解消するためのコンサルティングサービスや、社員がコア業務に集中するためのアウトソーシングサービスを提供しています。業務の属人化が進んでおり、なんとかしたいとお考えの場合や、社内の人間だけで属人化の解消を行うのは難しそうだと感じている場合には、是非ゼロインにご相談ください。

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まとめ

業務の属人化とは、ある業務の手順や方法を理解し、遂行できるのが特定の社員のみになってしまっており、他の社員では業務を把握できていない、遂行できない状態になっていることを指します。属人化を放っておくと、担当者の不在時に対応できない、業務の引き継ぎに時間がかかる、品質管理ができないなど、影響力が大きいリスクをもたらす可能性があります。しかしながら、属人化にはさまざまな原因があるため、社内のリソースだけで解消していくことは困難です。

ゼロインは、創業以来25年以上をかけてさまざまな企業で培った、総務を中心とする豊富なバックオフィス業務のサポート経験があります。豊富な経験やノウハウに基づき、属人化の解消をサポートすることも可能なので、属人化の解消に関するお困りごとがあれば、まずはご相談ください。

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