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自然を取り入れた空間設計で実現するブランディング戦略と従業員満足
オフィスデザイン

自然を取り入れた空間設計で実現するブランディング戦略と従業員満足

社名
株式会社菱光社
業種
各種精密測定機器・各種顕微鏡・ウェハプロセス関連機器・各種試験機・分析機器、その他産業用機器の販売及び設計、開発、製作業務並びに輸出入業務
対象
オフィス設計・デザイン・施工・PM・什器・引っ越し

課題:企業イメージ戦略と従業員モチベーション向上

精密機器を専門に取り扱われている菱光社様。ビルとの契約期間満了に伴い、新たな拠点へ移転をすることにされました。移転に際して、単なる場所の変更ではなく、対外的なブランディングと従業員のモチベーション向上につながるようなオフィス空間にされたいとのことで、社内の様子を対外的にも発信していけるオフィスデザインが求められておりました。同時に、既存の業務フローを維持し、移転によるストレスや生産性の低下を最小限に抑えることも重要な課題でした。

ご提案:ブランディングとワークフロー最適化の両立

私たちは、顧客の課題に対して「ブランディングに貢献するデザイン性と移転ストレスの最小化」を軸とした提案をいたしました。デザイン面では、顧客のブランドイメージを空間に反映させるためにヒアリングの場を積極的に設け、菱光社様の歴史や価値観を反映させた空間づくりを提案いたしました。同時に、従業員の日常業務に支障をきたさないよう、既存のワークフローを詳細に分析し、部署間の連携がスムーズに行えるゾーニングになるよう配慮しました。

設計方針:目的に応じた空間特性の最適化

全体設計の軸としては、来客エリアは会社としての信頼感・安心感を印象づけるデザイン、執務エリアは社員が日々働きやすいと感じられるゾーニング・空間づくりを意識いたしました。また、お客様が実施された事前アンケートの結果、部署や個人ごとに異なる希望が見られたため、それぞれの意見を尊重したゾーニングとなるよう配慮しました。

フリーアドレス席と固定席の距離感や配置は、部署ごとの特性に応じて調整し、フリーアドレス席は集中とリラックスが両立できるよう、視線が交差しにくいレイアウトとしています。また、倉庫の使用頻度が高かったため、執務動線や意匠を妨げない位置に配置を検討しました。執務室内にキャビネットが多く存在することから、生活感が出すぎないよう死角を活かし、まとまりのある配置としています。

意匠デザイン:明るさと自然の中で、心地よい安らぎを得られるオフィス

執務エリアは来客エリアよりもカジュアルで軽やかな印象を加えるため、明るい木目や植栽、グラフィックを取り入れ、リラックス感や活気を演出しています。執務室内には間仕切りを設けず、開放的で明るい印象となるようにいたしました。その中で、什器に高低差をつけたり、植栽やガラスブースなどで目線を遮ることによって、エリアを緩やかに仕切っています。

面積の広い床面は木目調の塩ビタイル、壁面には自然要素を取り入れたアート風の壁紙を採用。明るさと自然の中で、心地よい安らぎを得られるオフィスを目指し、バイオフィリックデザインを中心としてデザインいたしました。

また、既存什器を転用する必要があったため、既存什器の色味と内装・新規什器との相性に違和感が出ないよう配慮しました。さらに、社長室側に窓が集中していた関係で、窓が見えにくい席の圧迫感を和らげる目的も含め、キャビネットが並ぶゾーン背面の間仕切りに山のモチーフを用いたグラフィックを配置。アートとしてのアイキャッチでありながら、空間全体に広がりと居心地の良さをもたらす要素として取り入れました。

リフレッシュエリアは特徴のある窓面を活かしたカウンターが印象的なデザインです。執務室と空間が分かれているので、執務側の視線を気にせずに好きなタイミングで休憩をすることができます。

壁紙もアート性のある大胆なデザインにすることで、執務室とは違った雰囲気を演出しています。

広々とした社長室は機密性の高い会議をすることも可能です。社長室はガラス間仕切りとすることで空間がより広く感じるような設えにしております。社長室とリフレッシュエリアは、眺望を生かした配置になっており、夜になるとレインボーブリッジ等の夜景を堪能することもできます。

 

オフィスの顔となる印象的なエントランスは、来訪者に菱光社様の企業イメージを端的に伝える重要な空間として設計しました。

来客エリアは、明るめのトーンでまとめつつも、落ち着きと高級感が感じられるよう、ベージュやグレージュの中間色で統一しました。間仕切りを一部ガラス間仕切りにすることで、窓面がない会議室も圧迫感を軽減することができました。

最後に

単なる物理的な移転ではなく、菱光社様が大切にされている従業員の働きやすさを考慮した新しいオフィスが実現しました。移転プロジェクトは区切りを迎えましたが、オフィスは完成してからが本当のスタートです。菱光社様にとって最適なご提案ができるよう、今後もサポートを継続し、お客様と共によりよいオフィスを作り上げてまいります。